悩める人びとを救う“天使”のハーブ
たんに「アンゼリカ」または「アンジェリカ」とも、また「西洋トウキ(当帰)」とも呼ばれる、セリ科シシウド属の2年草、または多年草。さわやかな薄緑色で、背が高く(2mほどになるものも)、枝の先に小さな花が房のように咲く散形花序(さんけいかじょ)が愛らしい。ヨーロッパではご家庭でハーブ畑を作り楽しむ人びとも多く、ハーブ畑でもガーデンアンゼリカは、ひときわの存在。
アンゼリカの名前の由来はエンジェル(天使)を語源とし、悩める人びとを救うメディカルハーブとして中世では最も重要なハーブのひとつに数えられ、今日でも愛用されています。胃がむかつくときや食欲のないとき、あるいは体が冷えるとき、気力・体力の衰えを感じているときに、ハーブティーなどにして召し上がります。
英国在住で、同国のメディカルハーバリスト協会会員でいらっしゃるリエコ・大島・バークレーさんの著書『英国流メディカルハーブ』(説話社刊)では、大島さんご自身の経験として「(アンゼリカ)は、困難な状況でくじけそうなときに、ポジティブな気持ちとバイタリティーを与えてくれるようです」と記されています。またチャイニーズトウキ(中国当帰)と同じように、女性特有の悩みの解消にも役立ちます。
認められた安全性、エビデンスに基づく有効性
日本では、薬事法により医薬品的効能効果を標ぼうすると「医薬品」と見なされますが、効能効果標ぼうしない限りは栄養補助食品などの原材料として認めるとする厚生労働省のリストに、アンゼリカもきちんと記載されています。
またエビデンス(臨床結果)に基づく姿勢が厳格に貫かれた米国「ナチュラルメディシン・データベース」の日本対応版『健康食品のすべて 第二版』(同文書院)においても、アンゼリカは「有効性レベル3:効くとは断言できませんが、効能の可能性が科学的に示唆されています」と評価され、「食物に使用すれば安全です」と記載されています。
中世において、悩める人びとを助ける“天使”として働いたガーデンアンゼリカが、超高齢化社会をむかえた今日、見る・聞く・覚える・考える”――「知的な毎日の生活」をサポートするものとして、あらためて脚光を浴びています。
アンゼリカ・レシピ
※レシピは大人用(14歳以上)の標準使用量で、100gのハーブブレンドを作る内容量になっています。
※ハーブといっても、使用量を守ることや、他の薬との併用には注意すること、などが必要です。ご紹介のレシピをお試しの際は、『英国流メディカルハーブ』をご購読のうえ、注意事項を守ってお召し上がりください。
